「竿忠」作・笛巻きヤマベ竿・二間半(4.5メートル)
江戸時代末期、二代目東作のもとで修業し、後に独立して明治時代初~中期に和竿作りで活躍したのが釣音・中根音吉。その釣音の長男が明治三名人の一人として著名の初代竿忠・中根忠吉。
さて写真の笛巻き竿は一尺五寸元(45センチ)十三本継ぎ二本仕舞い、二間半。大正から昭和10年代までの作品と思われる。現在活躍中の四代目・中根喜三郎氏の作品でないことは確かだが、何代目の作かは断定しかねる。が、おそらく二代目(仁三郎)か三代目(音吉)によるものと思われ、それも京都に出向いて笛巻き竿の技術を学び比較的多く作ったという二代目の作の可能性が高い。